いつもブログをご覧いただきましてありがとうございます。
こんにちは!スタッフの前川です。
先日、上富良野~十勝方面に
いつもお世話になっている生産者さんのもとへ
出張に行って参りました。
今回はそのお話をさせて頂きたいと思います!
最初は上富良野に自社畑と醸造設備を兼ねた
ワイナリーの「多田農園」さんに伺いました。
まず目に入るのは可愛い看板!
販売所も素敵なつくり。
多田農園さんの様々な
種類のワインが並びます。
当店にも最近入荷した120周年のワインです!
(先日ブログでも紹介したものです)
白も赤も複数品種ブレンドされていますが
品種の割合=栽培面積の比率
らしいです!
栽培面積と同じ割合でブレンドしたら
ちょうどいいバランスになった、とのこと。
そこに植わっている自然のままのブレンド。
ありのまま。。。素敵です。
畑も案内していただきました。
プチペンションは
お食事つきで(農園の美味しい野菜が食べられます!)
泊まることができます。
ピザ窯も。
焼きたて、さぞ美味しいでしょうね。
壁一面に蔦う「ふらの2号」
一本の樹だそうです。
りんごや樹齢100年の梨の木も植わっています。
ブドウ樹の剪定とリンゴ樹の剪定は全く異なるようで。
最近はリンゴの樹の剪定が楽しい、と多田さん。
樹の周りを一周して眺め、どんな形にしようか、と考えながら剪定されるそうです。
右より富良野岳、前富良野岳、十勝岳。
(ちょっと見えにくいですね💦)
富良野岳は約50万年前に形成、
十勝岳は現在も活火山として活動しています。
この富良野岳のおかげで多田農園は干ばつの影響を受けません。
地下15mまでの地質調査をしたところ何層かの伏流水が流れていることが分かりました。このおかげで干ばつ知らずなのです。
土壌は石、砂、火山灰など根を張りやすい特徴を持つものばかり。根が深くまで伸びると、より多くの層の栄養を吸収できるので、ミネラル豊富かつ複雑なワインになりやすいです!
また、多田農園さんは富良野盆地では一番と言っていいほど日照量も多く、積算温度も上がるため、ブドウ栽培にとっても適した土地です。
にんじん畑と奥に広がるブドウ畑。
(遠くの)右からシャルドネ、ピノノワール、メルロ、バッカス、カベルネソーヴィニヨン等々。そして最近シラーも70本ほど植え始めたそうです!出来上がるのが楽しみですね。
収穫時期は十数名の方をお手伝いに呼ぶのだとか。
「ぜひお手伝いさせてください~!」とピノ子オーナー。
この辺りは扇状地で少し斜面になっており、石が多いエリアだそう。
農作物には不向きだと思われていたのですが、ブドウにはぴったりの環境。
多田さんがアメリカ ナパのワイナリーに行った際は、小石が多くてびっくりした、とおっしゃっていました。
自根で接ぎ木なしのブドウ樹。
紅玉を絞ったままのりんごジュースを出していただきました。
紅玉は酸があって美味しいらしいのですが
甘みと酸のバランスがよくてとても美味しい!
昨年度は紅玉を使いジュースを400本ほど作ったそう。
ところで、この可愛らしいラベルのデザインは
旭川市のデザイナー あべみちこさんが手がけているそう。
ワインショップの壁もあべみちこさんのデザインです。
北海道の豊かな自然が伝わってくる素敵なラベル。
ラベルを見て多田さんのワインを
ご購入された方も多いのではないでしょうか。
また、上富良野は冬の寒さも厳しく、凍害に合わないための努力は大変なものです。
ブドウ樹を寒さから守るために、雪をかぶせて越冬させます。年によってはかぶせた雪がすぐ解けてしまうことも。12月までは全てのブドウ樹を、雪が解けてしまう度に、かけなおさなければなりません。
しかし努力の分だけ、春に芽が出た時の喜びは一入なんですね。
終始、ニコニコと丁寧に説明して下さった多田さん。
お気に入りの品種はミュラートゥールガウなんだそうです。
入ると奥様が手作業でラベルを張っている姿が!
ピノ子オーナー感動でうるっときていました。
「えっ?手貼りされてる?」
「機械はあるけど、手で貼る地味な作業も好きなのよね」と奥様。
手作業の方が早い時もあるそうです。熟練の技ですね。
多田農園さんは、にんじんジュースも有名ですが
にんじんの皮も手作業でむいているようです。
「えぇ~???」
多田さんご夫妻は本当に素敵なお二人でした。
実際に畑を見て、お話を伺って、
ワインに対する愛情やお人柄の素晴らしさがひしひしと伝わってきました。
愛されるワインはこうやって出来上がるのだなと実感。
まだまだ知らないことも多く、ワイン造りは奥深いなと改めて思います。
多田さんご夫妻、ありがとうございました!
収穫の時に、お手伝いに伺います。
ランチはふらのワインハウスさんへ。
少し山を登ったところにあり、富良野の豊かな自然を眺めながら食事をすることができます。
ふらの風チーズフォンデュ
ふらのポークステーキ
2018 羆の晩酌
品種はふらの2号(山ブドウ×セイベル)、ツバイゲルトレーベ。
山ブドウらしい酸としっかりしたボディがあり、富良野のポーク、和牛などとは本当にぴったりです。その土地のお料理とワインをその場でいただいて、富良野という地のエネルギーを全身で感じることができました。やっぱり土地のパワーは大きいのだなと思います。
夜は、当店でもおなじみシャルキュトリーの
生産者「トレトゥールケイコ」の佐々木景子さんと一緒に
帯広の「ビストロ&バー カーディナル」さんへ。
帯広の中心街の少し奥まったところにあります。
フランス産キャビア添え
ガティノワ アイ トラディション ブリュット
アイ村の優れたピノノワール由来の芳醇な香り、力強さ、複雑さ。
キャビアの豊かな旨みと最高に合います。
桃太郎(トマト)の中にオホーツク産毛ガニ、
アボカド、マスカルポーネのソース
2012 ジヴリー 1級セルヴォワジーヌ ブラン/ジョブロ
約9年の熟成による複雑さ、ナッツのような香ばしさ、
しっかりと厚みのある果実味。これが次の料理と素晴らしい
ペアリングとなりました。旬さんのナイスチョイスです。
ウニ、カリフラワーのスープ、フラン、甲殻類のコンソメ
ウニや甲殻類から出る旨みと、複雑で骨格のあるワインがベストマッチ。
スープの下にフラン(茶蒸しのようなもの)があり
合わせて掬っていただくと、なんと相性のよいこと……唸る美味しさです。
●バケット(手前は柚子と伊予柑)
十勝しんむら牧場 山森野豚のリエット
柑橘の爽やかな風味のバケット、リエットとも相性抜群。
2013 シャンボール ミュジニー/ドメーヌ アルロー
シルキーでエレガント、自然な造りによるピュアな甘み。程よい熟成感と繊細な味わいが、心地よく沁みわたります。美味しい食事とワインは、本当に人を幸せにしますね。改めて強く実感しています。
●低温ローストした真ゾイ、トマトとエシャロットのソース
ズッキーニ、南高梅
柔らかく上品な真ゾイとさっぱりとしたソース、そしてズッキーニと南高梅がピノ ノワールに本当によく合うんです。ピノ子オーナーも景子さんも、梅との相性の良さに驚いていました。
●鹿追の交雑牛、芽室のオーガニック野菜、山ワサビ
山わさびがとってもいいアクセント。
●パイナップルとココナッツのムース
食後は
ラム酒と合わせて頂きました。パイナップルの甘みとココナッツの風味、ラム酒も含め全体が絶妙なバランス。素晴らしい締めくくりです。
ピノ子オーナーと旬さんのツーショット。とってもいい笑顔です。この出張も含め、いつもありがとうございます。感謝の尽きないことばかりです。
翌日のお昼は念願のトレトゥールケイコさんへ。
まるでフランスの小さなお店のような
可愛らしく親しみやすくオシャレな店内。
おまかせオードヴルを頼みました!
当店でも大人気の胡桃入りパテ、豚のリエット、鶏レバームースをはじめ、ピクルスやパンデイゴなど様々なお惣菜が一度に楽しめます。
自家製のあつあつのパンと、パテやリエットがよく合う!あれもこれも少しずつ頂けて、そしてそのどれもが美味しいのだから、とても幸せです。近くにあったら嬉しいのになと思うようなお店です。
一人でお店を切り盛りしている景子さん。
すごいなぁと思いました。
楽しい時間と美味しいシャリュキュトリーをありがとうございました!
今後とも宜しくお願いします。
その後、十勝トテッポ工房やデパート藤丸などで地元の食材チェックをして帰札。
車の運転はずっと旬さんがしてくださいました。大変感謝しています。
そして、今回お会いして下さった素敵な方々、この出張に連れて行って下さったピノ子オーナー、旬さん、本当にありがとうございます。実際にその場所へ行って、その土地を大切に思ってワインや料理を造っていることや、ワインと食の奥深さ、楽しさをより深く知ることができました(同時にもっと学ばなくては、とも思います)。
この感じたことを少しでも皆様に還元できるよう努めていきたいと思います。
長くなってしまいましたが、最後までご覧いただきましてありがとうございました!
皆様のご来店、心よりお待ちしております!
おまけ。この出張はオーナーご夫妻の愛犬、ごんちゃんも一緒でした。とっても可愛くて、いつも癒されています。
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