2025年3月3日月曜日

仲田さんを囲む会 in Akihisa Handa

 

いつもブログをご覧いただきまして

ありがとうございます。

こんにちは!前川です。

 

前回のブログに続き、もう少しだけ仲田晃司さんのお話をさせてください。

先日のルー デュモン販売会の前日、

業界関係者だけで、Akihisa Handaさんにて

仲田さんを囲むワイン会がありました。

 

ピノ子オーナーはニュージーランド出張中で参加できないけれど

せっかくだから札幌ワインマーケットさんの席も

1席用意していますのでよかったら……とのことで

僭越ながらワイン会に参加させていただきました!

 

その日は仲田さんがフランスから日本に到着する日で、

空港から直接ワイン会にいらしてくださいました。

仲田さんを待つ間に、シモン ドゥヴォー&ルー ベアティトゥディネムの

ブリュット ブラン ド ノワール2016年で乾杯。

熟成により色合いも濃くなり、熟成感のある味わいに。

柔らかくピュアで美しいシャンパーニュです。

この日は全10種類の仲田さんワインを用意してくださいました。

 



お野菜のテリーヌ 玉ねぎのヴィネグレット

タップナード みかんのピュレ

野菜の甘みと色とりどりのソースの味わいが絶妙。

そして芸術的な美しさに感動します。

 

そしてルー デュモン天地人のブルゴーニュブラン2022

白桃のようなみずみずしい甘さと柔らかな樽香。

 

 

いよいよお待ちかねの仲田さんが到着。

帰国直後でお疲れのなか、にこやかにワインについて

畑について色々とお話ししてくださいました。

 

まずは、未発売の仲田さんのシャンパーニュについて。

仲田さんがシャンパーニュの生産者シモン ドゥヴォーさんのもとで

研修中に隣の畑が売りに出されていました。

畑の転売なども多いようで、購入には審査も厳しく、

応募者も多数いるためオーディション形式で購入者を決定しています。

仲田さんほどの方でも、名前だけでは畑を購入できないのですね。

ちなみにシャンパーニュ以外の畑も400回くらい応募していて、

実際に獲得できたのは7回ほどのようです。それでも運がよかったと仰っていました。

 

オーディションに勝ち抜き手に入れた畑は、

クルトロンという東向きの朝日を浴びる区画と

ジエ シュル セーヌという西向きの夕日が差し込む区画。

ジュヴレ シャンベルタンにある自宅から1時間半で通えるから

ブルゴーニュの南の方よりも近くて、畑のお世話に都合がいいと仲田さん。

本当に自分の足で畑を回って、大事にブドウを育てていることを実感しました。

 

生産量は今のところ極わずかのため、日本への入荷は未定。

そんなシャンパーニュもいただくことができました。

 


クルトロン ブリュット ナチュール
2020

朝の太陽を思わせる爽やかさ、豊かなミネラル

エレガントでキレのある味わい。

土壌はキンメリジャンで、カーヴはまだ借りて醸造しているようです。

 


ジエ シュル セーヌ ブリュット ナチュール
2020

繊細なミネラルとコクのある味わい。

エレガントで上品な余韻が長く続きます。

補糖ゼロですが、ブドウ由来の甘みが特徴とのこと。

 

どちらもピノ ノワール100%ですが

ピノはコクがある分、ミネラルが隠れがち。

仲田さんはプレスせずに果汁を得ることで

ミネラル感を残しているのだそうです。



 根室産ギンポのポワレ

ブイヤベースソース 海藻バター

 

ルー デュモン天地人 ムルソー2022

トロピカルフルーツやナッツのコク。

上品な樽をしっかり感じながらも驚くほどピュアな味わい。

新樽70%、1回使用樽30%で18ヵ月熟成。

 仲田さんのワインは新樽率の高い贅沢な造りですが、

新樽を使うのは何より清潔だからだそうです。

また一次発酵から樽を使用すると、

ワインと樽が馴染み、樽の香りが強く出すぎず

エレガントでピュアなワインに仕上がるのですね。

 


ふらの和牛赤ワイン煮込み

洞爺・丸田農園産キタアカリのピュレ

 柔らかく繊細な和牛に、仲田さんのワインが本当によく合いました。

 

ルー デュモン天地人 コート ド ニュイ ヴィラージュ2022

「コート ド ニュイ ヴィラージュ」という名前から

コート ド ニュイ ルージュなどと似た印象を持たれがちですが

ジュヴレ シャンベルタンなどと同じ立派な村名格。

しかもこちらは、フレデリック ミュニエの

ニュイ サン ジョルジュ1級クロ ド ラ マレシャルの隣という超好立地!

樹齢も50才(仲田さんはブドウ樹の年齢のことを~才と仰っていました)のヴィエイユヴィーニュ。

肉厚な果実味、綺麗な酸があり、天地人のなかでは力強いスタイルです。

 

続いて仲田さんの本拠地である

ルー デュモン天地人 ジュヴレ シャンベルタン2022

グラスから溢れるアロマに圧倒されました。

本当に素晴らしいワインで、ワイルドで官能的な印象です。

仲田さんのワインは色合いが淡いため優しい味わいと思われますが、

実際目隠しで飲むと「濃い」と言われることが多いそうです。

色は淡くても、ワインの密度はとても高いのですね。

 


北海道チーズ
3

長万部ウォッシュ、幸18ヶ月、ジャパンブルーおこっぺ


Akihisa Handaさんのお料理も本当に素晴らしく

素材の味を生かしつつ、ソースは味わい深く、

仲田さんのピュアで複雑なワインととてもいいマリアージュでした。

この日は定休日にも関わらず、会のためにお店を開けてくださり

本当にありがとうございました。

 

最後はとっても希少な自社畑のワイン。

ドメーヌ ルー デュモン ブルゴーニュ ルージュV.V. 2022

ほかのブルゴーニュ ルージュとは明らかに一線を画すワイン。

華やかで生き生きとして、様々な要素がぎゅっと凝縮されたパワフルな印象でした。

これから熟成させてどんどん美味しくなるのが楽しみなワインです。

3分の1の樹は80才、3分の250才の超ヴィエイユヴィーニュ。

フレッシュさを残すため、8割が全房発酵です。

 

ドメーヌ ルー デュモン マルサネ ルージュ アン ローティエ2022

こちらも驚くほどの潜在能力を感じる溢れんばかりのアロマ。

肉厚で旨みがあり、非常に複雑な余韻が続きます。

マルサネ村自体のポテンシャルも高く

生産者が一丸となってマルサネの格上げをはかっているそうです。

アンローティエの畑を手に入れたのは201612月。

25名の応募があったなかで、仲田さんのみ有機栽培を予定しており

そのおかげでアンローティエは仲田さんの畑となることができました。

仲田さんがわが子同然、丁寧に育てたドメーヌワイン、

是非皆さまにも一度味わっていただきたいです。

 

仲田さんご本人からお話を伺っていると

本当にずっと畑、樹と向き合っていて、

誠実に大切にワインを造っていることをありありと実感しました。

美味しいワインの裏側にはこれだけの努力と愛情があるのだなと。


経験を重ねて年々美味しさを増している仲田さんのワイン

是非皆さまにもご堪能していただければと思います。

皆さまのご来店、心よりお待ちしております!




 

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